僕、スノーボードが大好きなんです。
けれど実は、1度スキー場でスノーボードをしていて、死にかけた経験があるのです。
これから初めてスノーボードに行こうと思っているそこのあなた。不安でしょう?
けれど大丈夫。死にかけた時のエピソードと共に、安全に楽しむための心得をお伝えしますよ。
スキー場でスノーボードしていたら雪に埋もれて死にかけた話
これは、僕が高校生の頃の話です。
僕の通っている高校には、毎年スキー教室というものがありました。
スキー教室とは言っても、スノーボードで参加することも可能です。
僕は当時の友人(というより悪友)に誘われて、高いお金(特に当時はお金がなかったので)を払い、二泊三日のスキー教室に参加することにしました。
そして新幹線に乗って着いた先は新潟県。初めて見る雪景色にテンションが上がります。
1日目のスキー場は、リフトの数が少なく、そこまで大きい場所ではありませんでした。
それ故にどこからでも滑っているところが見渡せ、安全でした。
さて、このスキー教室、教室と言ってもスキー場のスクールに参加する訳ではありません。
高校の滑れる先生が、スノーボードの着脱の仕方とリフトの乗り降りの仕方を口で教えてくれて終了でした。教室とは名ばかり。むしろ先生たちはほぼ勝手に楽しんでた。
まあそんなこんなで始まったスキー教室でしたが、思ったよりもなんとなくで滑れたので楽しく1日目が終わりました。
そして2日目も楽しく滑り、最終日…事件…というより事故が起こったのです。
3日目は早朝から雪が降っていました。初心者の自分からしたらかなりの視界不良。
まあでもそれなりに滑ることができているつもりだったので、気楽にスタートしました。
けれどなかなか新しい雪のせいでうまく滑ることができず、転ぶと手が埋もれるために立ち上がるのも1日目、2日目に比べてかなり体力と時間を使います。
そんな時でした。以前からスノーボードをやっている同級生から「上級コース行っちゃおうぜ!」と声がかかりました。
いやでも初心者だし…と返すと「あ?ビビってんの?大丈夫大丈夫!」とあおられました。
まあでも常に冷静な僕。クールに「は?ビビってねーし!上級?上等!」と挑発に乗るわけですよ。
そしてリフトから降りて上級コース上部から下を覗くと、ウソだろ…?崖じゃないか!
三角定規で見た30°とまるでイメージが違う。坂が30°を超えるとそこはもう崖になるのか…!と体感して学びました。
そして、崖から飛び降りていく(ように見える)同級生たち。
行くしかない…!そう決心して滑ったら一瞬で転ぶ。
そして転んで初めて知ったのは、その上級コースは圧雪をしないコース。つまりふっかふか。
僕が立とうと手をつくとズボッ!と下まで手がいってしまい、なかなか踏ん張れません。
全身を襲う筋肉痛の活躍によりぷるぷるしており、更に立てない!
おそらく地元の子どもであろうお子さまに「おにいちゃん大丈夫?レスキュー呼ぶ?」と気遣われる始末。
「だ、大丈夫だよ…」と本当は大丈夫じゃない自分を奮い立てる意味を込めながら返す僕。
立て…立つんだ…おれ!!!
やっと立てた!スピードにもノッてる。これならいける!
そしておそらくスノーボードをしてから1番のスピードが出たときに吹っ飛んだ。
何かの競技であれば高得点を取れたであろう見事な吹っ飛びであったと思う。
気付いたら雪に埋もれていました。
左手と口は出ていました。ゴーグルには雪が積もっていて、どかしてもどかしても積もっていきます。
とりあえず息はできる…足は…動かない。
口にもドンドン雪が入ってくる。胸の上の雪が重い。雪ってこんなにも重いものなんだ…と初めて知りました。
まあ、その内後ろを滑っていた先生が助けてくれるだろう。
そう思っていたら時間だけが過ぎていきました。
少しずつ、呼吸がし辛くなる。あ、これ多分死ぬんだな。
あー進学したかった。
あー彼女の一人くらい作ってみたかった。
あーもっと生きていたかった。
とか色々考えたあとは、過去の出来事たちが頭に流れます。走馬灯ってほんとにあるんだなって思いました。
そして最後に浮かんだのは「お母さんごめん」という言葉。
終わった…と思った瞬間に「おーい!手を下げるなよー!!!」という先生の声。
脳みそは一気に覚醒。
まだ生きられると身体が歓喜。
先生と一緒に来た同級生たちの手によって掘り起こされ、生きていた喜びから涙があふれました。
スキー場で死にかけたことから得た教訓
生き残った後に食べたケーキとココアのおいしかったことおいしかったこと。
まあそれは置いておいて、この死にかけた件で僕が1番思ったのが「初心者が上級コースはやめとけ」ってこと。
初心者は初心者らしく、初級者コース1択!
初級、中級、上級の区分にはやっぱり意味があるのですよ。
どんなに周りに誘われても、あおられても「NO!」と言える勇気を持ちましょう。なんか他のことの話をしているみたいですね。
まあそんな僕でも今ではスノーボード大好きです。
こわーい話をしましたが、上級コースに行かなければこんなこともなかったのでそこまで身構えないでくださいね。
スノーボード自体はとっても楽しいものなので、身の丈にあったコースで楽しんでください!